懐かしい蒸気機関車

昭和49年8月名寄本線、真夏の天北峠

名寄本線は名寄駅から遠軽駅までの全長全長138.1キロの138.1キロの鉄路でした。名寄駅から名寄駅から27.9キロのところに一橋駅があり、そこから1000分の25の急勾配の天北峠が始まります。雪の多いこの峠は名寄本線の最大の難所で9600型蒸気機関車が単機の場合途中で峠を上がり切れずに立ち往生した事もあったそうです。私が撮影した頃は長い編成の貨物は蒸気機関車が2台繋がる重連列車で貨物を牽引していました。この地方は冬は寒く,夏は暑い過酷な気象条件の下で鉄道員は大変な苦労をしました。ただ現在のようにトラックでの切り替え輸送が無かった時代ですから,当時の国鉄職員は誇りを持ってこの苦労の多い仕事をしていたと思います。天北峠を登る機関車も機関士,機関助士も一緒になって喘ぎながらこの峠を登りました。
少しわかりづらいですが,機関車の後ろにもう一台連結していて,重連列車と呼んでいました。この時の貨物は長い編成でした。

9600型蒸気機関車は重連でもほとんど全開で力を出し切っています。1000分の25の勾配はこれ以上無い勾配です。その急勾配が約4キロ近く続きます。

この列車は上興部駅からの上り列車です。もうすぐ峠の頂上です。重連列車の迫力あるドラフト音は忘れられません。昭和49年8月1日の暑い夏の日の天北峠でした。

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