懐かしい蒸気機関車

昭和50年、夏の塩狩峠

宗谷本線は旭川と稚内を結ぶ最北の路線で、全長約260キロその途中に塩狩峠はあります。冬の塩狩峠は以前このブログで紹介させて頂きましたが、内陸だけあって寒さも厳しく、また豪雪地帯でもあるので鉄道マンにとっては過酷な勤務地でした。夏になると今度は内陸性の気候の為に昼間の気温がどんどん上昇して30度を超えるのも珍しくない程、気温が上昇します。夏でも涼しい室蘭で育った私には、これが同じ北海道かと思う程気候が違っていました。線路から沸き立つ熱気と、蒸気機関車が通過した後に残る熱せられた蒸気と石炭の煙の匂いが、今も鮮明に蘇ります。
和寒駅から峠を登って来たC5550号機です。機関車のすぐ後ろの車両は確か郵便列車だったと思います。現在この車両は小樽鉄道博物館に野外展示されていて操縦室にも入る事が出来、小さな円形の窓から前方を見てもほとんど前が見えません。視界の悪さもSLの短所でした。

旭川方向の蘭留駅から登って来たC57です。夏と冬では同じ場所でもずいぶんと印象が違いますね。
塩狩峠に向って爆走するC5787号機です。この機関車は同年廃車になり、その後沖縄に渡りSLホテルとして余生を送りましたが、ホテル閉鎖に伴いしばらく静態保存されていましたが、錆などが著しくなり解体されました。

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