懐かしい蒸気機関車

名寄本線天北峠、峠と機関車の奮闘

昭和49年11月20日、名寄本線天北峠を駆け上がる69625蒸気機関車です。上興部の駅を降りてからSLが峠の天辺に到達するまで1時間しかありません。機材を持ちながら雪の峠を歩き始めました。そのままでは間に合わないので途中小走りした事をおぼえています。高校2年生だった私は体力があったんですね。峠の撮影地点で三脚を構えていると、SL
のドラフト音が聞こえてきました。S字カーブから姿を現したSLはそれほど煙を上げていませんでしたが、近づくにつれて煙が追い風に押されながら高々と舞い上がり始めました。有り難い事に機関士さんが私に気付いて煙を出してくれたようです。私にとっては忘れる事の出来ない、天北峠の思い出になりました。

撮影準備を終えて3分後にSLのドラフト音が聞こえてきました。

S字カーブを通過してから峠の頂上までは一直線です。

煙が高々と舞い上がり始めました。

機関車の速度が上がり始めました。
風が谷間を舞っているのか、煙が短い時間にどんどん変化して行きます。

単機で峠に挑むSLは最後まで気が抜けません。名寄本線は今は廃線になり跡形も無くなっていますが、北海道の山深い峠でこのようなドラマが毎日のように繰り返されていた事を、後世に伝えて行ければ幸いです。当時の機関士さん、機関助手さん本当にありがとうございました。


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