懐かしい蒸気機関車

昭和50年11月23日室蘭本線、栗丘駅D51貨物

室蘭本線(室蘭〜岩見沢間)で唯一勾配のある区間が栗丘駅〜栗山駅です。栗丘駅を発車したD51の貨物はこのカーブを曲がり切ると緩やかな勾配に差し掛かります。鉄道貨物にとって僅かな勾配でも機関車に大きな負担がかかり、機関士、機関助手の方の腕の見せ所です。北海道の鉄道では1000分の25が一番きつい勾配となりそれ以上になると登り切る事が出来なくなります。1000分の25は1000m走って25m上がっている勾配の事を示しています。蒸気機関車が上り勾配で一度空転すると失速して前に進む事が出来なくなり峠のふもとの駅までバックで引き返す事になります。それを防ぐため機関車を2台つなげて走る重連列車や後ろにもう一台機関車を付ける後部補機で峠を登ります。室蘭線では回送列車以外では重連での運行は無いのでD51一台で長い貨物を牽引していました。D51は粘り強い走りが出来る機関車だったんですね。
栗丘駅は貨物専用の駅でしたが,地元住人の強い要望で乗車出来る駅になりました。D51は苫小牧方面に向かって動き始めました。

D51は長い貨物を牽引しているので僅かな勾配でも息を切らして走ります。蒸気機関車の高々と上がる煙は一度使った蒸気を煙突から出す為その勢いで煙も空高く舞い上がります。煙が無ければ蒸気機関車の魅力は無くなりますね。

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