懐かしい蒸気機関車

室蘭本線、鷲別機関区

鷲別機関区は貨物の車両基地として昭和22年から平成26年8月30日に廃止になるまでの間、貨物を扱う機関区として南北海道の鉄道貨物輸送をになって来ました。写真は昭和48年3月17日構内には残雪が残っています。私が高校1年の時で学校がこの機関区に近かった事もあり,授業が終わると良く立ち寄りました。今のように構内に入るのに許可を取ったり,ヘルメットを被る事も無く気軽に写真撮影が出来ました。のんびりしたそう言う時代だったんですね。鷲別機関区が廃止になった最大の原因は貨物量の減少ですが,この月に本輪西駅からのタキ貨物が廃止になった事が、滑車を掛けたようです。この写真の時代は国鉄は無煙化と合理化を進め,春闘の時期になると団結の文字が蒸気機関車に白文字で書かれていました。当時の写真を見ていると貨物を牽引するD51と入れ替え作業をする9600の息づかいが聞こえて来るようです。
鷲別機関区に待機しているD5113です。D51は1000両以上作られたので13号機は初期のD51で、蒸気ドームと砂箱がカバーで覆われている為にナメクジ型と呼ばれていました。左奥にもう1台のD51が写っていますがカバーはありません。

鷲別機関区の中央にSLの燃料である石炭を積み込むコンクリートのやぐらがありました。石炭はクレーンでやぐらの上に運びます。燃料の石炭は夕張炭坑から運んで来たものです。この時はD51が入れ替え作業をしていました。

今は見かけなくなったリヤカーが写っています。石炭の燃えかすをこのリヤカーで運びます。後ろでは給水をしていて、SLを走らせる為には多くの人の手が必要になります。写真は9600型蒸気機関車で49653のナンバーは453番目に製造された事を表しています。この機関車はD51よりも重量が軽く粘り強く走る事が出来たので北海道では主に峠のあるローカル線で活躍しました。

0 件のコメント

コメントを投稿